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2021年11月05日

胸腺教育と免疫寛容

コロナがブイブイ言わせてもうすぐ2年。

イベンターの嫁は仕事が無くなってブーブー言っていたが最近やっと動けるようになってきた
大幅な収入減は家計にとってかなり痛手だった
飲食店や医療機関以外はたいした保証も給付金もなく実に不公平だ

そんな中コロナの事、ワクチンの事、自分で調べて今後どうして行くべきかを決めていかなければ
せっかく情報は散乱してるんだし、ガセもデマも多いけど今まで生きてきて経験した事などから判断し信頼出来るものもたくさんある。

免疫の事、抗体の事、ワクチンの事
犬飼いなら知ってるだろうしブリーダーなら知ってなければならない。
犬は当然のように生後2~3ヶ月のうちに複数回ワクチンを接種する。
繁殖を始めた、最初の頃にどのタイミングでどのワクチンを打つのがいいのか
どうすれば一番安全に抗体が付くのかなんてのを勉強しながら覚えた。

その流れでなんとなく知ってるつもりだった免疫の事、抗体の事。
しかし今回いろいろ勉強してみると深い深い奥が深すぎます。

免疫には自然免疫と獲得免疫があって異物が体内に侵入すると、まずはマクロファージや好中球などの自然免疫が異物を食べて処理する。

と同時に異物の情報を獲得免疫へ伝える(抗原提示)

すると獲得免疫は情報を元に抗体を作る
獲得免疫には細胞性免疫と液状免疫があって前者はT細胞やNK細胞を活性化させて自然免疫をすり抜けてきた異物を攻撃する。
後者はB細胞が中心となり抗体をたくさん作り異物に抵抗する。

異物の処理に成功してお役御免となった抗体達は一部をメモリーB細胞やメモリーT細胞とし残りは死滅していく。

この時点で抗体値はあからさまに下がっていく。

今回のmRNAワクチンが3.4か月しか抗体が持たないと言われて騒いでるが、仕事を終えた抗体は死滅するんだから下がって当たり前。

mRNAと言うワクチンは異物であるウイルスの足(人の細胞にくっつく部分)の情報を体内に入れ体内でこの足の部分を作り抗原として免疫機能を刺激し抗体を作成するもの
抗体値は一時的に上昇しすぐに下降する。
しかしメモリー細胞はしっかり作成され残留して次にコロナウイルスが侵入してきたら即座に抗体を作り対応出来るので、ここで抗体値が下がっても問題はない。
と言うか下がるのが正常な反応。
なのに3回目だのブースターだの言ってるけど騙されてはダメよ
そんなもんは必要ない
ただワクチンを消費したいだけなのだ。
元々2回目がブースターなんだよ
ワクチンの主目的であるメモリー機能は2回で得てる。

こう言う免疫、抗体の仕組みを知っていれば3回目が無意味だとわかるはず。

また、抗原原罪と言ってメモリー細胞は最初の抗原に対して強く反応しメモリーする。
その為、変異した細胞に対しては対応が遅れる、インフルエンザのワクチンを接種したのに感染した効かなかったなんてがこれに当たる。

今のmRNAは初期のα株で作られてる抗原原罪を考えるとδ株やμ株には対応が遅れるだから感染、発症、重症化なども当たり前のように起こる。

これを考えると今出回っているワクチンの変異株に対する有効性は疑問もある。

イスラエルやスコットランドでは3回目、4回目と実施されているが、現在のα株対応で作ったワクチンを何回打っても変異していくウイルスに対しては限界がある。
何回打っても期待は出来ない


また、衝撃的だったのは胸腺教育と免疫寛容の事。
人では胎児のうちに行われる胸腺教育が犬は誕生後8週間程度の期間で行われるという事。
これは知らなかった。

胸腺教育とは異物を攻撃するT細胞などが自己の細胞を攻撃しないように胸腺で教育する事。
この教育がないとT細胞は敵味方なく攻撃する。

そして教育する時に体内にすでにあるものに対しては攻撃しないようになる。
この時点で入ってきてる異物は自己のものと間違って覚えてしまう可能性がある。
そうやって本来異物として攻撃しなければならないものなのに攻撃を抑制する事を免疫寛容と言う。

要するに胸腺教育が終わってない期間にワクチンを接種してしまうと、その抗原に対して免疫寛容が発生して、次に抗原が侵入してきた時に正しく免疫機能が働かないのである。

簡単に言うと生後1ヶ月とかの早い時期にジステンパーのワクチンを接種すると免疫寛容が発生してジステンパーの免疫はその後も付きにくく、その後、追加ワクチンを接種しても抗体は付きにくい状態が続き最悪、本物のジステンパーウイルスに出会った場合感染、発症となってしまう。

それでなくても生後2~3ヶ月までは母親からの移行抗体(受動免疫)があり自身の免疫反応は未熟である。
ずっとこれがあるから早い時期にワクチンは接種しても意味がないと教えられてきた。
移行抗体が入ってきた異物を処理してしまいメモリーされないので抗体が付かないのである。

ずっと移行抗体が邪魔して抗体が付かないと思っていた。
ハイタイターなどの抗体値が高いワクチンを接種すれば移行抗体があっても上書きされメモリー細胞がつくと思っていた。

しかし胸腺教育が遅く免疫寛容が発生するのであれば早い時期のワクチンは避けるべきである。
ワクチンによる抗体がつかないどころか免疫寛容により将来的にも免疫機能が弱い個体となる恐れがある。

全国にいるうちの出身犬はたいした病気もせず長寿の子が多い
15歳なんて珍しくもない18、19歳なんてのもいる。
うちは最初のワクチン接種が遅いと言うか出来ることなら遅く打ちたいと思ってる。
その結果が長生きなのかな?

近年は自己免疫性疾患を誘発する恐れが指摘され、WSAVA(世界小動物獣医師会)のワクチネーションガイドラインでは幼犬時のワクチンプログラムが終わった後は3年より短い間隔で追加ワクチンを接種するべきではないと発表している。
日本では1年に1回の接種が当たり前のワクチンも世界では非常識で犬の身体に負担をかけている現実があるのだ。

理由としてAIHAなどの自己免疫性疾患の誘発の可能性や幼犬時のワクチンプログラムで得られた抗体は多くで5年以上、死ぬまで持続することがわかってきたから。

そりゃそうだよね
人間も赤ちゃんの時にいろんなワクチン打つけど、その後毎年なんて打たないし、赤ちゃん時代以後ずっと打たないもんね。

いろいろ調べていくと正直わからない事だらけ
なんとか頭でまとめようとするけど難しすぎる。
今の知識が完成ではなく、今後上書きされる事も多々ありそう。

コロナがなければ、こんな事を勉強する事はなかったはずある意味コロナに感謝かもしれん。

胸腺教育と免疫寛容



Posted by 茶太郎君 at 11:09│Comments(0)
 
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